1949年、積極的に戦後の復興作業が行われていた台湾で、台北工業学校(台北科技大学の前身)を卒業したばかりの廖銘昆、林書鴻、鄭信義の3人は大きな熱意と理想を抱き、共同で起業することを決め、500新台湾ドルを資本に長春人造樹脂廠を設立し、ここに長春グループの最初の種がまかれました。当社の3人の創業者の無私の心、日々の懸命な努力、長期にわたる緊密な協力は、60年以上経った今でも変わることはありません。
当社の最初の製品は木粉と自社製のフェノール樹脂を混練して製造したフェノール樹脂成形材料で、これによって、台湾初のプラスチック生産工場となりました。その3年後、尿素成形材料の開発にも成功し、台湾製の熱硬化性プラスチックが輸入品に取って代わり始めました。
1953年、当社は台湾経済の発展につながる製品‐耐水合板用尿素樹脂接着剤の開発に成功しました。その優れた耐水性によって、台湾製の合板の品質が大幅に向上し、台湾は世界有数の合板製造国となりました。これによって、当社は台湾の外貨獲得に貢献すると同時に、その後の繁栄の基礎を築くこととなりました。
1964年、長春グループの第二の中核企業となる長春石油化学股份有限公司を設立しました。苗栗県で産出される天然ガスを用いてメタノールの製造を始め、台湾の石油化学工業の先駆者となりました。
1979年、長春グループの第三の中核企業となる大連化学工業股份有限公司を設立しました。酢酸ビニルモノマーの製造を始めました。
現在までに長春グループでは、これら3つの中核企業に加えて、数十社の関連会社を設立しております。台湾のほか、中国、マレーシア、インドネシア、シンガポールなどにも生産の拠点を設け、汎用化学品、合成樹脂、熱硬化性プラスチック、高性能エンジニアリングプラスチック、電子材料、半導体用化学品など、100種以上の製品を製造し、産業の発展と人々の生活の向上に大きく貢献しております。
長春グループは長年にわたって人材の10%を研究と技術革新に投じており、十分な研究開発予算、優れた研究者、最先端の研究設備のもとで、長年積み重ねてきた専門技術を活用し、100種以上の製品の開発および垂直統合化・標準化された生産チェーンの構築を実現しております。
当社は独自に開発した数多くの製品(電解銅箔、PBTエンジニアリングプラスチック、ポリビニルアルコール(PVA)、1,4-ブタンジオール(1,4-BDO)、VAEラテックス、エポキシ樹脂、EVOH、アリルアルコールなど)によって、世界的な主要メーカーとしての地位を確立してまいりました。当社の優れた研究開発力は、当社が成長を続けるための最大の原動力となっております。
「誠信」は長春の経営理念の本質です。
当社はお客様に品質、価格、納期などのすべてにおいて、必ずその使命を果たすことをお約束いたします。当社は「お客様に最高の品質、安定した価格、長期の供給を保証すること」が当社の責務であると認識し、多くのお客様と長期のお取引をさせていただいております。
お客様のご要望に応じた品質の製品をご希望の時間、場所にお届けすることは、当社のサービスの基本要件です。当社では1992年から国際的な品質管理システムであるISO 9000を導入し、現在では当社の従業員一人一人が日常的な業務の中で意識することなくISOの品質保証を実施しており、品質に対する高い意識を保っております。
当社は生産技術だけでなく、行政管理においても管理システムの改善に努めております。
当社では早くから本社と各工場との間の社内LANおよび高速インターネット回線によるビデオ通話を導入しており、1996年6月には社内イントラネットの作業プラットフォームとしてNotesシステムおよびERPシステムを導入し、全社的なイントラネットを構築しました。
また、当社では品質管理の国際規格ISO 9000と環境管理の国際規格ISO 14001を導入することで、作業の流れの改善を行い、より合理的かつ効率的なシステムの構築に努めております。
当社は「環境は人類にとって最も大切な資産であり、環境保護は我々が負うべき責務である」という考えを持ち続けており、世界最先端の技術と設備を導入して各工場の廃水処理の効率を向上させ、業界に於ける一つの模範となっております。
廃水処理のほか、当社の各工場では、環境保護の一環として、原材料、製品、製造工程の特性を考慮した適切な計画を行っております。環境保護法に規定された排出物に関する要件を遵守するため、廃棄物削減、資源回収、大気汚染防止と廃棄物管理に関する様々な措置を講じているほか、多額の資金を投じた研究開発も行い、原材料の変更や製造工程の改善を通してソース管理を実施し、製造工程において廃棄物削減や汚染防止を実現しております。
また、当社では、各種製品の廃液の回収と再利用に多くの資源を投入しております。お客様の工場で生じる廃液の処理、回収、再利用のお手伝いも行っており、お客様からの汚染物質排出量の削減に加えて、資源の再利用も可能にしております。近年では、二酸化炭素を原料に酢酸を製造する新しい工程を開発し、温室効果ガスの排出量削減にも貢献しております。
当社では、最高のリーダーシップから上層部の役員までを含めた社内全体が一つとなり、企業全体の安全で衛生的な作業環境の推進に取り組み、最高の安全性を追求しております。
当社は安全性を重視しているため、安全性の維持に繋がるものであれば、惜しまずに投資しております。安全を第一に考えた上で、工場建設時の評価、製造工程の設計、各種設備と作業員の配置を行い、各種労働安全管理規則と緊急時対応計画を策定し、「安全かつ衛生的で良好な作業環境」の確立に取り組んでおります。
当社は、末端の従業員の安全意識が設備の充実や各種労働安全管理規則の制定よりも重要であることを理解し、工場建設時の設計から、設備や原材料の調達、製造工程、貯蔵、輸送、販売までの各段階において、書面の作業標準書を作成することで安全性を確保しているほか、定期的な労働安全管理講習会の開催、最高管理者による定期的な工場視察を行い、一人一人が安全に対する意識を高く持ち、日常業務に細かな労働安全管理を取り入れております。
当社は豊富な経営資源を有し、技術革新に懸命に取り組み続けており、各協力企業との技術交流と国際的なマーケティングリソースの統合を通して、健全な財務構造と安定した成長を維持してまいりました。また、製造工程の向上、廃棄物削減の推進、汚染防止の実践を続けると同時に、汚染処理の効果を高めるために様々な技術の開発に取り組み、「環境の永続」を主な目標の一つに掲げております。
当社では60年以上にわたって社内全体が一つとなり、職域をしっかりと守り、『誠実な事業、顧客志向、創造的革新』という永続経営の理念を掲げてまいりました。今後もすべてのお客様に最高品質の製品とサービスを提供し、産業の発展と後世の生活環境に貢献できるよう努めてまいります。